本日は、ミュゼ・ダール吹奏楽団 第20回定期演奏会「長生淳の世界 II」にお越しいただきまして誠にありがとうございました。
この記事は、当日配布されたパンフレットからもアクセスいただくことが可能で、「プログラムノートの番外編」として、アンコールの解説を掲載しております。
「長生淳の世界 II」アンコールでは、長生氏の作品から以下2曲を演奏いたしました。
- Lei rise per la prima volta in quel momento(委嘱初演/自作自演)
- 『サウンド・オブ・ミュージック』より 第1楽章
楽曲解説
Lei rise per la prima volta in quel momento
公私混同といえばそういうことになりましょうか。この曲は森田団長より個人的にご依頼いただきまして、ご家族 – 奥様とお嬢様への愛と感謝をこめたものをご所望とのこと、そういうことなら、と腕を奮って仕上げました。
練習でその成り立ちを話しましたとき、「なんだ、森田家の曲か」という声があがりつつ、その場がとても暖かいものに包まれ……つくづく素晴らしい楽団とご縁があったなと思っております。
曲名の“Lei rise per la prima volta in quel momento”(そのとき彼女は初めて笑った)は、お嬢様がご両親の愛に抱かれてはじめて笑った、というこころで、それにあわせて(言葉としては曲名のほうがあとなのですが、この内容で構想していました)曲は(A)→(B)→(Bの続き + A)→(C)→(B + C)→(A + B + C)という形で進みます。(C)の部分にはいる前に「ラ」の音が強調されているのは、産声が「ラ」であるという説をとりいれた趣向です。そういったところもお楽しみいただければとは思っておりますが、この楽団のあたたかさを演奏からお感じいただけましたら、それがなによりと存じます。
『サウンド・オブ・ミュージック』より 第1楽章
ヤマハ吹奏楽団さんの東京公演にあわせて、サウンド・オブ・ミュージックの珠玉の名曲を3楽章の組曲に仕立てあげました。本日演奏しましたのはその第1楽章です。
ご来場のみなさまのなかには、3年前の第1回「長生淳の世界」で取り上げられたのをお聴きになった方もおられることでしょう。
楽章ごとに物語の順を追う構成になっていまして、「サウンド・オブ・ミュージック」と「わたしのお気に入り」を主に「なにかいいこと」そして現地の雰囲気を感じさせるような曲をさしはさむ形で曲は進みます。
(長生 淳)
おわりに
本日の演奏会はいかがでしたでしょうか。
「この演奏会だけの特別な時間」として、アンコールでの委嘱初演と長生淳氏指揮による自作自演。
Stay tune(=乞うご期待・チャンネルはそのまま!)とサイトにて記載していたとおり、アンコールを含め第1回「長生淳の世界」とはまた違う“長生氏の新たな世界”をご堪能いただけたのであれば幸いです。
お聴き苦しい点も多々あったかと思いますが、今後とも当団の活動にご期待ください。
改めまして、本日はご来場いただきありがとうございました。
2017/7/1(土)ミュゼ・ダール吹奏楽団