本日は七夕。
毎年、この日になるとTwitterなどを中心にとある吹奏楽作品が話題になります。
その作品は、酒井格作曲の「たなばた」。
おそらく、多くの方が何らかの形で触れたことがあるであろう定番曲の一つですね。
吹奏楽には他にも邦人作曲家で七夕にちなんだ作品を書かれています。
今回はそんな作品たちを、さらっとですが3曲ご紹介。
たなばた / 酒井格
作曲者が高校生の時に書いた作品というのは有名な話。
それが現在でも愛され、演奏されているのですからなんとも恐ろしい?高校生です…
初演日は1991年12月14日。大阪音楽大学短大ブラスによって初演されたとのこと(作曲者談)。
作曲者のTwitterでは何度か「たなばた」について言及されることがあるので、興味のある方は覗いてみてください。
「たなばた」の最初の小太鼓。「トンっ!」って感じで欲しいのですが、中学生のレッスンとか行って「カラン」とか「カチン」とか言ってても、どうすれば良いのか分からないので、あそこだけでも太鼓の先生に教えてもらおうかな…
— 酒井 格 (@italian_sky) May 13, 2016
夜は涼しくなりましたね。「たなばた」の[177]の気分…おりひめがまた遠くに行っちゃうよ〜(寂)
— 酒井 格 (@italian_sky) August 18, 2015
【よくある質問】
Q:「たなばた」の213-216小節の木琴は、トリルじゃなくてトレモロですか?
A:木管楽器はトリルですが、木琴は同じ音でのトレモロです(^^)/— 酒井 格 (@italian_sky) July 17, 2015
「たなばた」のティンパニ。音変えが4回ありますが、いずれも半音。と言うのも高校時代、学校にあったティンパニは手で6個のネジを回して音を変えるタイプでしたので…でも半音くらいなら手前の2個だけネジを回せば音程が変わるのです(^^) 良い子は真似したらダメかもですが(笑)
— 酒井 格 (@italian_sky) July 7, 2015
「たなばた」Euph.のミュート装着は、前の小節(しかも段が変わっていたり)の五線の下に書かれているので気がつかれにくい…なので、使われていなくても「持っていなかったか、気がつかなかったんだろうな〜」くらいに思うことにしている。
— 酒井 格 (@italian_sky) September 12, 2013
「たなばた」の自筆譜。音大入学後、スコアの手直しをする直前にコピーしたもの(左)を発掘。そう言えば最初はそうだったな〜と懐かしい気持ちに。1枚90円した30段の五線紙は、作曲から27年経っても変色無し。 pic.twitter.com/QIKoMD98zo
— 酒井 格 (@italian_sky) July 7, 2014
星の船 / 西邑由記子
2002年1月に、くらしき作陽大学吹奏楽団が初演。その後、21世紀の吹奏楽“響宴”でも演奏されています。
美しいメロディが人気の作品。七夕の夜に星空を見ながら聴くのも味があるかもしれません。
この作品は、作曲者により管弦楽版も作られ演奏されています。
星の船オケ版 | 西邑由記子 作曲家のまいにち~Composer’s Daily Life~
本当はG調「星の船」 | 西邑由記子 作曲家のまいにち~Composer’s Daily Life~
天頂の恋 / 長生淳
須川展也氏の委嘱で、2005年10月26日にオリジナル版(S.Sax & T.Sax & Piano)が初演。
その後、須川展也氏の指揮するヤマハ吹奏楽団の委嘱で、2013年に吹奏楽版が完成・初演されました。
七夕伝説を下敷きに、せつない気持ち、燃え上がる思いなどを表現している作品とのこと。
織姫と彦星の“やり取り”が音となり物語を紡ぎます。
—
いかがでしたでしょうか。
幸いなことにそれぞれが収録されたCDもあり、高いクオリティで演奏を聴くことができます。
吹奏楽を「聴く側」として、テーマを持ちながら様々な楽曲に触れるのも楽しみ方の一つかもしれません。